駅からの距離がある程度ある物件の場合、自転車で駅までいくという選択肢が出てくる方もいらっしゃるかと思います。しかし「徒歩○分」という距離を自転車でむかった場合、どのくらいかかるのでしょうか?今回は徒歩と自転車で所用時間の計算方法や、駅まで自転車で向かう場合の注意点などをわかりやすく解説していきます。
「徒歩○分」は自転車だと半分程度か
「徒歩○分」の距離を自転車で通った場合、その半分程度の時間がかかる考えるといいでしょう。自転車の速度はき大きく個人差がありますが、国土交通省のデータで「都内の公道を自転車で走る平均速度は9.6キロ」という研究結果が出ています。この9.6キロを60分で割ると、「都内の公道を自転車で走る時間は1分あたり160m」という数値が導き出されます。「徒歩○分」という表記は基本的に「1分あたり80m」で掲載されているため、自転車はその倍と考えることができます。
外部リンク:「自転車通勤でどれくらいの時間がかかる!?自転車の種類と平均時速から通勤にかかる時間を計算」通勤サイクリングラボ
自転車速度の個人差は大きい
なお上記の「時速9.6キロ」は、「都内の公道」であり、同じ調査では「自転車の平均速度は時速15キロ」とでています。そのため、徒歩○分は3分の1程度の所用時間と説明されることもあります。しかし自転車は徒歩に比べて速度の個人差が大きいほか、同じ条件でも信号や交差点、人通りなどによって大きく変動します。確かに半分よりもはるかに早い速度で目的地へ到着することもあるかもしれません。しかし、余裕を見る意味でも、半分程度と考えたほうがいいでしょう。
徒歩1分=80mはどの条件でも一緒
1分=80mという設定においては、「ハイヒールを履いた女性が歩いた距離」という基準になっていると言われておりいます。法律によって定められているため、業者によって違うということはなく、1分未満の場合は切り上げて1分として計上しています。(例「720m=徒歩8分」)そのため、基本的に同じ距離を自転車でいった場合、半分程度かかると考えていいでしょう。
参考外部リンク:不動産の表示に関する公正競争規約及び施行規則
駅からの距離を遠くすれば家賃を抑えることに
なお一般に、駅から家までの距離が遠ければ、家賃が下がる傾向にあります。家賃の上限が決まっているなか住みたい駅などがある場合、自転車で最寄り駅まで向かうことなどを妥協してもいいかもしれません。ただし、その分バス代や駐輪場の費用がかかることは抑えておきましょう。
電車利用の場合、さらに時間がかかるとみていい
また「徒歩20分だから、乗りたい電車の10分前に自転車で向かえば乗車することができる」というわけではありません。自転車は徒歩に比べて、雨などの日や信号待ち、坂道などの影響を受けやすいです。加えて、駐輪場から駅までの時間も追加しなけばなりません。また、不動産情報に掲載されている「徒歩○分」は、一番近い入り口からの距離になるため、入り口からホームまでの距離は計上されていないのです。
最寄り駅まで自転車で向かい通勤する場合、十分に余裕を持って家を出るようにしましょう。
駐輪場が契約できない場合に注意
駅によっては「自転車の利用者数が非常に多く、駐輪場を契約することができない」ことがあります。自転車で駅まで向かうことを前提としていた場合、駅付近の駐輪場が契約できなければ致命的です。事前に駐輪場の情報は確認しておいたほうがいいでしょう。
時間だけでなく、治安や安全性も考慮しよう
毎日駅からの所用時間は短いほうがいいですが、時間はもちろん、帰り道がいかに安全かも確認しましょう。
飲み会の後はタクシー帰りが多くなる可能性も
なお、自動車と同様、お酒を飲んだら自転車に乗ってはいけません。バスなどの時間を調べておくか、タクシーでの行き来が中心となるかもしれません。
一度は通り道をみてみよう
ここまで徒歩○分という距離を自転車でいった場合の所用時間や、その注意点についてみてきました。また、実際に家を絞り込んだ際には、必ず一度は足を運び、普段使う道などを見てみるようにしましょう。いくらネットで様々な情報がわかるとはいえど、「いってみたら〇〇だった…」ということは防ぎきれません。嫌悪施設など、人それぞれ気になるポイントは異なるため、どうせながく住むのであれば、1度足を運んでも損はありません。最寄駅から家までの距離は、住んでみた後に後悔が多いポイントの1つでもあります。
駅から自転車で向かう場合でも、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。