独立洗面台がある物件は、女性を中心に一人暮らしの人気の条件の1つとなっています。便利ではあるものの、独立洗面台がある一人暮らし用物件はあまり多いわけではないほか、比較的家賃が高くなる傾向があります。今回は、一人暮らしで独立洗面台があるメリットやデメリット、おすすめの人や不要な人を解説していきます。
独立洗面台とは「浴室と切り離された洗面台」のこと
独立洗面台とは、浴室と切り離された洗面台のことです。独立洗面台がある物件は、収納が多いだけでなく、化粧なども非常に便利で、一人暮らしの家探しの際にも、女性を中心に人気が高い条件となっています。
なお、比較的築年数が浅く、グレードが高い物件、女性専用マンションや、デザイナーズ物件などの内装に拘ってつくられた一人暮らし用物件の多くに独立洗面台が導入されている傾向があります。独立洗面台がある物件には室内洗濯機置き場も導入されている場合がほとんどと言えます。
一人暮らし向けの賃貸物件では「ユニットバス」となることが多い
特に一人暮らし向け様のワンルームや1Kという間取りにおいては独立洗面台がある物件は多くありません。洗面台・お風呂・トイレが一体型となった、3点ユニットバスや、お風呂とトイレは別ですが、洗面台とお風呂が一緒になっている2点ユニットバスよりも、それら全てが分類している独立洗面台は多くの面積が必要となってしまいます。一方ユニットバスは、必要となる面積が小さくて住みます。そのため、ワンルームや1Kで独立洗面台が導入されている物件は比較的多くありません。
独立洗面台のメリットはメリットがたくさんある
独立洗面台は初めて一人暮らしをする方にも人気な設備の1つです。さて、独立洗面台つきの物件にはどのようなメリットがあるのかご紹介していきます。
独立洗面台の収納が充実している：独立洗面台のメリット
独立洗面台は、鏡の脇や洗面台の下、鏡の内側など収納が充実していることが多いです。そのため、歯ブラシや洗顔フォーム、整髪料や化粧品、コンタクトや洗浄液といった毎日身支度に必要な多くのものを、洗面台付近に収納することができます。さらに洗剤などのストックや排水溝ヌメリ取りなどの掃除用具、タオルや部屋着、下着などを洗面所に収納できる物件もあります。
一方ユニットバスの場合、少し歯ブラシやコップがおける程度の棚がある程度で収納が少ない場所が多いです。また、シャワーなどを浴びた際に濡れてしまう可能性があるため、水気に弱いものを置いておくことはできないでしょう。独立洗面台がない物件の場合、化粧品やメイク道具、コンタクトなどがテーブルの上などにいっぱいになってしまうこともあります。
女性の場合、化粧品が1つや2つではないと思います。近年でも男性でも化粧水などを使用している方も増えてきています。
男性が自分用に購入している男性用化粧品の使用規模を見ると、直近5年間は右肩上がりで、2019年における対2015年比は109％となっています。
出典：「インテージ 知る Gallery」2020年10月17日公開記事
コンタクト用品も場所をとります。独立洗面台があることによって収納が多いことは大きなメリットとなるのです。
独立洗面台に電源が付属している場合が多い：独立洗面台のメリット
ユニットバスの場合、洗面台はお風呂場にあることになります。シャワーカーテンがあるとはいえど、水がかかったり湿気によって感電・漏電する危険性があるため、ユニットバスに原則コンセントはありません。しかし、ドライヤーやアイロン、シェーバー、電動歯ブラシなど、洗面台で使用したい電化製品は意外と多いのです。しかし洗面台にコンセントがなければ、ドライヤーを使用するために別の場所に移動しなければなりません。
一方独立洗面台がある物件の多くには、洗面所に電源があります。ドライヤーやヘアアイロンなど身支度が必要な家電を、洗面所で使用できることは非常に便利です。
湿気が籠りにくい＆カビが生えにくい：独立洗面台のメリット
ユニットバスは非常に湿気がこもりやすく、カビが生えやすいです。そのため、こまめな換気や掃除が必要になります。独立洗面台はユニットバスに比べ湿度も籠りにくいため、カビが生えにくいというデメリットもあります。
身支度や化粧がしやすい：独立洗面台のメリット
上記にも説明しました「収納の多さ」と「電源」は、顔まわりの身支度をすべて洗面所付近で行うことが可能になります。このことは時間のない朝には大きなメリットとなります。さらに独立洗面台は設置されている鏡も大きいものが多く、特に化粧に時間をかける・重視する女性にはおすすめです。
また、ユニットバスの場合、シャワーを浴びれば水分を完全に防ぐことは難しいほか、確実に湿気が溜まったり湿度はあがります。この湿気や湿度はことは化粧や髪型をセットする際に非常に邪魔となります。さらに、身支度の前にシャワーを浴びて、洗面所が濡れてしまい、歯磨きなどのために洗面所にいくと足がぬ照れてしまうこともあります。
独立洗面台はユニットバスに比べ湿気も籠りにくいため化粧などもやりやすいほか、洗面所で足が濡れることもありません（バスマットをしっかりとしきましょう）。
結果的に部屋全体がきれいに保たれる：独立洗面台のメリット
独立洗面台があることによって、洗面所に限らず部屋全体が綺麗に保たれる場合が多く収納場所が決まるものが多いです。また、洗面所に電源がないと、ドライヤーの配線を他の部屋で考えなければならないほか、「毎日使用するから…」と片付けなくなる傾向もあります。その結果、収納場所や普段の利便性からだしっぱなし、または目に見える場所におくものが増えて、部屋が散らかって見えるケースがあります。
風呂を利用しているときでも洗面台が利用できる：独立洗面台のメリット
恋人が遊びにきたとき、友人が遊びにきたときなどに、誰かひとりがお風呂にはいっていると洗面台も利用することができません。特に朝の時間がない時などに、洗面所もお風呂も使えないというのは大きなタイムロスです。一方独立洗面台では、そのようなことはないのです。
独立洗面台のデメリットについて
ここまで独立洗面台のデメリットを見てきました。今度は逆に、独立洗面台のデメリットを見ていきましょう。なお、基本的に「独立洗面台そのもののデメリット」はあまり多くないと言えます。
独立洗面台がある家は家賃が高い傾向がある：独立洗面台のデメリット
独立洗面台は人気が高い条件ではあるものの、特に一人暮らし用の物件では当たり前に設置されている条件ではありません。比較的築年数が新しい家や、グレードが高い家に設置されている傾向があるのです。そのため、独立洗面台がある物件はその辺の地域に比べ家賃が高くなる傾向があります。これは一つのデメリットと言えるかもしれません。
掃除箇所が増える：独立洗面台のデメリット
独立洗面台があることで、一つの掃除箇所が増えます。作り的にもユニットバスよりも掃除の手間が増えるという意見もあります。せっかくの鏡も水滴を放置してしまうと、水垢となりなかなか落ちにくくなってしまいます。
ただし、設備が増えると掃除箇所が増えるというのは独立洗面台に限ったことではありません。全ての条件で当てはまることと言えます。
独立洗面台でなくても対処できる：独立洗面台のデメリット
独立洗面台は便利であることには間違いありません。しかし「必ずしも必要な条件ではない」ことは間違いありません。テーブルに鏡をおけばドレッサーにできます。換気はいずれにせよ必要です。床がぬれるのも、防水スリッパで対応できます。一人暮らしでは洗面所と風呂の順番待ちが発生することはあまりありません。
あくまであったら便利な機能であり、独立洗面台を必須条件にする必要はないと言えるでしょう。
独立洗面台がある物件がおすすめな人・不要な人
それでは上記のメリットやデメリットをもとに、独立洗面台がおすすめな人、不要な人の例を見ていきましょう。
恋人がよく遊びに来る人：独立洗面台がオススメな方
お風呂と洗面台が一緒なのは、2人以上が住む・一緒に準備をする際には大きなデメリットとなります。一人がシャワーをあびつつ、洗面所を利用できることは大きなメリットでしょう。
化粧やヘアメイクを大切にする人：独立洗面台がオススメな方
独立洗面台は、湿気や鏡から非常に化粧やヘアメイクがしやすいです。たくさんの化粧品なども収納することもできます。さらに、独立洗面台は洗面所で朝シャンが可能な場合も多いです。予算に余裕があるのであれば、独立洗面台付きの家を検討してもいいでしょう。
モテる部屋にしたい男性：独立洗面台がオススメな方
凄まじい偏見も入っていますが、独立洗面台はデザインとしてかっこいいものも多いです。さらに、女性が喜ぶ設備の一つでもあります。洋服にお金を使っても、週に数回しか使うことができませんが、顔まわりのお洒落は毎日使うことができます。引越しを機に、家にも自分にも投資するのもいいかもしれません。
極度のめんどくさがり・綺麗好きではないひと：独立洗面台が不要な方
独立洗面台は手入れを怠ると、簡単に汚れます。鏡も水垢だらけになります。極度の掃除嫌いやめんどくさがりの方は、きっとヘアメイクや化粧に時間をかけることもないでしょう。そのような方は、無理に独立洗面台を取り入れる必要はないと言えます。
家賃をとにかく抑えたい人：独立洗面台が不要な方
独立洗面台がなかったからといって困ったり、不便なことがあったとしても、なければいけない設備ではありません。家賃の安さを優先したり、他に優先したい条件がある場合は、独立洗面台にはこだわらなくていいでしょう。
【まとめ】独立洗面台はあると便利だが必須ではない
ここまでをまとめると、独立洗面台は化粧のしやすさや収納の多さなどを含め、非常に便利な設備です。さらに独立洗面台そのもののデメリットはないと言っても過言ではありません。
ただし「何がなんでも必要な設備」ではなく、家賃や他の拘りたい条件と兼ね合って考えていきましょう。
しかし、「独立洗面台が必要だと考えていたがあまり使わなかった…」「実家とときに当たり前のように使っていたが、いざなくなると不便すぎる…」といった失敗も多くあります。
そういったことを防ぐために、特に初めての一人暮らしの家選びの際には、一度「ライフスタイルと物件のプロ」に相談することをおすすめします^^
