洗濯機は生活における必需品と言え、多くの一人暮らしを始める方が選び購入することになるでしょう。洗濯機には安価な低価格のモデルから、様々な便利機能が備わった種類まで様々なものがあります。また、一人暮らしの最初には多くの出費がかさむため、なるべく安価なものにしたいものの、安いものを購入した結果生活が不便になるといった失敗は防ぎたいと思います。
今回はこれから初めて一人暮らしをする方や、新しく洗濯機を買い換える方に向けて「一人暮らしの洗濯機の選び方のポイント」をご紹介します。
「縦型洗濯機」か「ドラム式洗濯機」
洗濯機を大きく2つのタイプに分類すると、扉を上に開ける「縦型洗濯機」と前面に扉が設けられている「ドラム式洗濯機」に分けることができます。一概にはいえませんが、「縦型洗濯機」のほうが安価なものが多く、「ドラム式洗濯機」には機能が充実しているものも多いです。
何か欲しい機能がある場合や、ドラム式洗濯機がいい理由がなければ、一人暮らし開始時の洗濯機はまずは縦型洗濯機にして、生活していくなかで必要であれば買い換える形でも問題ないでしょう。
洗濯機を選ぶうえで、縦型洗濯機とドラム式洗濯機、それぞれのメリットデメリットをご紹介していきます。
縦型洗濯機の特徴
縦型洗濯機は、洗濯槽に水をためて洗い、たくさんの水で濯ぐのが特徴で、この選択方法は軟水である日本の水にあっていると言われています。さらに、比較的安価なものが多く展開されており、一人暮らしを開始するときの一番最初の洗濯機を縦型洗濯機を選ぶ人が多いようです。ただし、乾燥機能が苦手という欠点があり、乾燥一体型の乾燥機がブームになったことでドラム式が人気になった時期もありましたが、結果的に縦型洗濯機にする方も多いようです。
- 比較的安価なものが多い
- 狭い場所にも設置しやすい
- 洗濯容量の小さなモデルも多く展開されている
- 汚れが落ちやすい
- 衣類が傷みやすい
- 軟水である日本の水にあっている(「もみ洗い」に向いているから)
- 乾燥機能が苦手である(遠心力で衣類が洗濯槽に張り付いてしまうから)
ドラム式洗濯機の特徴
ドラム式洗濯機は、洋服を持ち上げて落下させることによって、落下する時の勢いによって「汚れを叩き出す」洗濯方法が取られています。この叩き出す洗い方は、比較的「硬水」に向いているとされており、軟水である日本の水と特別相性がいいわけではありません。しかし、構造上縦型に比べて乾燥機能に向いており、ふっくらと仕上げることができるという特徴があります。昔は「縦型乾燥機とドラム式の乾燥機」を2つ用意されることもありましが、現在の「1台で洗濯機も乾燥機も兼ね備える」というニーズに答えた結果、ドラム式洗濯機の人気が高まりました。なお、「一人暮らし用住居だと設置できない・搬入できない」可能性がありますので、購入する際には注意しましょう。
- 豊富な機能が備わっているものが多い
- 衣類が痛みにくい(からみにくい)
- 背が低い女性でも洗濯物の出し入れが用意
- 縦型洗濯機に比べると不便
- 水道代節約になりやすい
- あまり持っている人がいない
- デザインが優れている
- 扉が開く方向によってはとても不便
- 潜在が残ってしまう場合がある
- 途中で蓋を開けられないモデルがある
- 搬入できない・設置できなケースが多い
一人暮らしの洗濯機の容量は大きいほうがいい
基本的に洗濯機がたくさんの量を一度に洗うことができることにデメリットはありません。「洗濯機の容量が足らず何度も洗濯機を回さなければならない」ということはあっても、「洗濯機の大きいが洗濯物の量が少なくて困る」ということはないからです。容量が大きい洗濯機の場合、布団やベットのシーツや毛布、カーテンなども家で洗うことができるようになります。
なお、一人暮らしの方が毎日洗濯をするという方はあまり多くありません。2〜3日に1度回す方もいれば、仕事が休みの週末に、1週間分全ての洗濯物を行う人もいます。趣味でスポーツを楽しむ方や、仕事で洗濯物が出る方は、さらにたくさんの洗濯物が出ることでしょう。
しかし、容量が大きいものほど、洗濯機本体の価格も上昇しやすいほか、ひとり暮らし用の家の場合、一定以下のサイズでなければ設置できないこともあります(下記参照)。
あくまで平均ですが、1日ひとりあたり1.5キロの洗濯物を出すと言われています。2〜3日分をまとめて洗濯するのであれば、4〜5キロ程度の容量があれば1回で回すことができると計算できます。
予算や用途によって、容量を決めるようにするとようでしょう。
※乾燥機付洗濯機は「洗濯容量」と「乾燥容量」は違うため注意
乾燥機付きの洗濯機は一般的に「洗濯できる容量」と「乾燥できる容量」が異なり、乾燥容量のほうが圧倒的に少ないです。しかし、全ての洗濯物を乾燥するということはほぼないため問題はないものの、「選択だけのもの」「乾燥だけのもの」などで洗濯カゴを分けるなど工夫をするといいでしょう。
洗濯機を「設置できるか」「搬入できるか」
洗濯機置き場や家の構造によっては、ある程度設置できる洗濯機が絞られる場合があります。形や大きさが合わなけれれば、別途機材や工事が必要となったり、結果的に非常に不便になってしまうこともあります。せっかくいい洗濯機を購入してはそれでは意味がありません。不安であれば購入前に見積もりなどを頼んだほうがいいでしょう。
洗濯機の足場が防水パンに入るか
防水パンが設置されているタイプの洗濯機置き場の場合、その足場に洗濯機本体の足場が入らなければ設置できません。しっかりと大きさが入るかを確認しておく必要があります、
排水溝の位置は問題ないか
洗濯に使用した水を捨てる排水溝は、洗濯機の左右のいじれかか、または真下に設置されています。特に排水溝が真下にあるケースにおいて、洗濯機との組み合わせによっては、別に追加の機材が必要なこともあるため注意しましょう。
給水栓の蛇口は洗濯機本体より十分高い位置にあるか
洗濯機へ給水するための「給水栓」が、本体よりもおおむね10センチ以上高い位置にある必要があります。これはある意味家選びの時点でも考慮する必要があります。なお、ドラム式洗濯機でも本体の上に給水栓が設置されています。
ドアの開く方向は適切か・前の広さ十分か
ドラム式洗濯機は左開きと右開きが存在します。実際に設置した際にどちら開きのほうが便利なのかを把握しておきましょう。これを間違えた場合、洗濯物の出し入れが凄まじく不便になってしまいます。
洗濯機の設置場所まで運ぶことができるのか
上記のように「設置できない可能性」がなかったとしても、まだ安心することはできません。設置箇所では問題なくても「洗濯機置き場まで洗濯機を運ぶことができない」ということもあるのです。
例えば、ドアの大きさや、ドアの箇所が入るとおもっても、手すりやエレベーター、階段などで通らないことというケースもあります。「そこまで搬入することができるのか」も確認する必要があります。
外部リンク:白物家電ブログ「【この洗濯機うちに置ける?】洗濯機購入前のチェックポイントは?自分でできるの?」
洗濯機にどのような機能があると便利か
洗濯機には「洗濯」「すすぎ」「脱水」の他にも様々な機能が掲載されているモデルがあります。近年では安価なモデルでも「スピードコース」や「デリケート」、「すすぎ1回」なども搭載されているモデルも多いです。今回はそういった一般的な安価な洗濯機には掲載されていることが少ない洗濯機の機能をいくつか紹介します。
乾燥機能
洗濯機で乾燥機能がついていることで、「洗濯を干す」という1つの家事を軽減させることができます。「洗濯を干すのが本当に嫌い」という方も多いほか、昼間で洗濯物を干すことができない方、女性のひとり暮らしには、乾燥機能が非常に便利です。なお、全ての洋服が乾燥できるわけではないため、「今まで洗濯は親に任せていた…」という方は注意しましょう。
洗濯機の「簡易乾燥」とは?
なお、多くの縦型洗濯機に搭載されている「簡易乾燥」は、風によって水気を飛ばす機能です。ヒーターを使っているわけではなく、扇風機で乾かすようなイメージに近く、洋服を完全に乾燥させることは難しいです。簡易乾燥は補助的な役割に過ぎず、あくまで自然乾燥は必要だということは覚えておきましょう。
「ヒートポンプ式」と「ヒーター式」がある
ドラム式洗濯機の乾燥方法には「ヒーター式」と、65度前後の温度が低めの風邪で乾燥させる「ヒートポンプ式」があります。ヒートポンプ式は洋服を痛めにくいほか、電気代も抑えられる(ヒーター式とヒートポンプ式で2〜3倍)メリットがあります。
洗濯機の消音機能
洗濯機は、大きな洗濯槽を激しく回転させているため、大きな音がでるものがあります。特に脱水時などにて大きな振動するため、床が揺れたりすることもあります。音が響きやすい住居の場合、近隣住人への考慮をし、洗濯機を使用するのは昼間だけにするといった配慮が必要な場合があるでしょう。
昼間に洗濯をすることが難しく、夜間などにも洗濯を回すのであれば、運転音が40dB未満のものが選ぶとようでしょう。(※消音モデルだからといって安心はできま線)
スマホ連動機能
近年では、スマートフォンと連動して、外出先から洗濯開始時間を選べたり、洗濯終了時に通知が来る洗濯機もリリースされてます。洗濯が終わった後にすぐに干さずに放置すると、洗濯物からひどいにおいが発してしまいます。また、洗濯はスピードコースでも30分前後は必要です。時間を有効に使うために「洗濯物を洗濯機に入れて家をでて、帰宅する時に洗濯が終わるようにスマホで操作する」というのもいいかもしれません。
一人暮らしの洗濯機の選び方まとめ
いかがだったでしょうか?一人暮らしの洗濯機を選ぶ際には、
- 縦型にするかドラム式にするか
- 容量をどうするか
- 設置・搬入は可能か
- 追加で欲しい機能はあるか
を「予算と相談のうえ」で決めるようにしましょう。
最初の一人暮らしには、敷金や礼金と様々な初期費用のほか、洗濯機以外にもたくさん必要、せっかくいいものを購入しても結局使わなくなってしまうものも多いです。本当に自分が必要なものは欲しいものはなんなのかをよく考えて検討するようにしましょう。