一人暮らしを始めるうえで1つの壁となる「賃貸契約の初期費用」をクレジットカードで支払いたいと考えている方はいらっしゃいませんか?初期費用をクレジットカードで支払うのはメリットもある反面、注意点も存在します。今回は、不動産賃貸契約の初期費用をクレジットカードで支払うときに知っておくべきことをご紹介していきます。
初期費用がクレカOK な物件は増加傾向
賃貸物件の初期費用の支払いを、クレジットカード払いが可能とする物件は近年増加傾向にあります。カードが利用できるかどうかは物件によって異なりますので、不動産業者に確認するようにしましょう。
敷金や礼金、仲介手数料、前家賃などと、多くのお金がかかる不動産契約を、クレジットカードで支払うことができれば嬉しいという方は多いのではないでしょうか?
クレジットカード決済の場合、貸主には数%のカード手数料がかかります。そのため、昔はクレカOKな物件はあまり多くありませんでした。しかし近年大手不動産業者が導入して以降、有効な空室対策手段の1つとして知られるようになり、利用できる物件は徐々に数を増やしています。
家賃もクレカOKな物件もある
なお、初期費用だけでなく、家賃もクレジットカード支払いができる物件もあります。
- 初期費用のみOK家賃NG
- 初期費用も家賃もOK
- すべてNG
といった場合があり、家賃がクレカ利用できるかは、確認しなければなりません。
賃貸の初期費用をクレジットカード払いにするメリット
さて、では不動産賃貸契約の初期費用をクレジットカードで支払うメリットは、どのようなものがあるのでしょうか。ご紹介していきます。
引っ越し当初は何かとお金がかかるなか、現金を手元に残せる
引越の際には、不動産契約以外にも本当にたくさんのお金がかかります。人や状況によって様々ですが、
- 家具や家電の購入
- 引越
- 廃棄
など、お金は必要で、ただでさえ家賃の5〜6倍かかる賃貸契約の初期費用に加えて出費が重なります。特に初めての一人暮らしの場合、想定外の出費は発生しやすいです。そのようななか、一時的とは言えど、最初に手元にお金を残すことができるのは、安心材料となります。
分割払いにできることも
クレジットカード会社によっては、初期費用を分割払いに変更することも可能です。カードによっては、2回払いやボーナス一括払いでは金利手数料が無料で利用できることもあります。しかし、分割払いやリボ払いなどは手数料が上乗せされることは抑えておきましょう。
クレカのポイントが貯まる
クレジットカード払いにすることで、支払い金額の一部をポイント還元することができます。賃貸契約の初期費用は大きな金額であるため、それなりにポイントもたまります。しかし、カードによっては家賃や不動産契約の初期費用をポイント対象としていない可能性がありますので、しっかりと確認しておいてください。
クレカで初期費用を支払う際の注意点
また、初期費用をクレジットカードで支払う際の注意点もご紹介していきます。なお、メリットの部分でご紹介した、
- ポイント対象外の場合がある
- 分割手数料がかかることがある
という点は割愛します。
カードが指定されている可能性がある
なお、全てのクレジットカードが使用できるわけではなく、指定されているカードでなければならないこともあります。「VISAでは複数回の分割払いには対応しているが、JCBでは一括払いしか対応していない」ということもあります。
金額を使ったことには変わりはない
これは賃貸の初期費用に限った話ではないですが、大きなお金をクレジットカードで支払うと一時的に手元にお金が残るため、使用した感覚が麻痺してしまう人がいます。しかし、支払いが後遅れになっただけで、使用したことには変わりありません。しっかりと引き落とし日までに、必要な金額以上のお金を口座に入れておきましょう。
外部リンク:三井住友カード「クレジットカードのしくみとメリット、使用上の注意点とは?」
悪質な不動産業者に注意
クレジットカードで支払いがあった場合、不動産仲介業者が一定の決済手数料を支払わなければなりません。なお、クレジットカード会社が定める加盟店規約では、クレジットカードの利用者に「本来加盟店側が負担する手数料を肩代わりさせるのは禁止行為」とされているため、それを物件を借りた人が支払うことはできません。
しかし、悪質な不動産業者では、初期費用のクレジットカードで支払う場合に、「システム手数料」や「事務手数料」として、手数料を上乗せして請求をしてくるケースがごく稀ありますので、注意してください。
外部リンク:マニマニ「クレジットカードの手数料は店舗負担?加盟店の上乗せは規約違反」
初期費用が高いからと一人暮らしを諦めない
ここまで、不動産賃貸の初期費用をクレジットカードで支払うメリットや注意点についてみてきました。何かと費用がかかる賃貸契約の初期費用ですので、クレジットカードで支払うという選択肢を入れてもいいでしょう。
なお、他にも初期費用を抑える方法として、「ゼロゼロ物件など敷金や礼金がかからない物件から探す」「フリーレント物件」など様々な方法があります。しかし、前提として「メリットの裏にはデメリットがある」ことは抑えておきましょう。