一人暮らしの物件を探す際に「木造は実際どうなの?」と思う方は多いのではないのでしょうか。前に住んでいた人や、ネットなどの情報を見ると、木造アパートに関して悪い風評を聞くことも多いと思います。今回は、賃貸の一人暮らしで、木造物件に住むメリット&デメリットを解説していきます。
そもそも「木造」とは?
木造とは、その言葉の通り「木でできた建物」のことです。ほとんどが2階建以下の比較的規模の小さい賃貸物件・アパートで多く導入されている傾向があります。また「木造はやめとけ」という声も聞くこともあるなど、ネガティブなイメージがついてしまっている面もあります。また、建築費が安いことから、想定的に安く家賃も安くなりやすいです。
建物名では木造なのかどうかは判断することができない
建物の名称は大家さんが自由に決めることができるため、名前によって木造かどうかという判断をすることはできません。木造アパートにマンションという名前を使うことも、鉄筋コンクリートのマンションにアパートという名前をつけることも可能です。名前だけでは木造・鉄筋を判断することはできません。しっかりと見ておくようにしましょう。
木造のデメリットについて解説!
さて、なぜ木造にはネガティブなイメージがついてしまっているのでしょうか。木造であることによって、具体的にどのようなデメリットがあるのかをご紹介していきます。
防音性が低い:木造のデメリット
木造アパートの欠点としてよく言われるのが「防音性が非常に低い」という点です。物件によっては隣の部屋の話し声や生活音などが聞こえてしまうという声を聞くこともあります。そういった物件の場合、逆に自分自身の音も聞こえてしまうことにつながるため、プライバシーの問題、近隣住民とのトラブルの原因にもつながります。周辺の道路からの音も響きやすいということになります。
築年数が浅い物件であればそうでもないという声もありますが、鉄筋と物件と比べると防音性は低いです。実際素足で歩く音などでもかなり響きます。周りの生活音や自身の音を気にして生活したくない方は、木造物件は避けたほうがいいでしょう。
ドライヤーの使用する時間にも気をつけなければならないことも多いです。
防音を重視するのであればSRかSRCにしよう
防音性を重視する場合は木造ではなく、SR(鉄筋コンクリート造)かSRC(鉄骨鉄筋コンクリート造)のの物件を選ぶようにしましょう。SRかSRCであれば壁にコンクリートが使用されており、防音性が高いです。
外部リンク:「鉄骨造(S造)とは?用いられる材料の種類とメリット・デメリット」UR賃貸住宅
鉄骨造も防音性そこまで高いとは言えない
なお、アパートで木造と同様に「鉄骨造(S造)」というものもあります。こちらの防音性はあまり高いとは言えません。
冷暖房が効きづらい:木造のデメリット
木造物件は冷暖房が効きづらいというデメリットもあります。柱や壁の間に、風通しをよくするための隙間があるほか通気性も高いため、鉄筋コンクリートと比較すると、空調などの効きが悪い傾向があります。
虫が発生しやすい傾向がある:木造のデメリット
木造は鉄筋の物件と比較すると、虫が発生しやすいという欠点があります。特に築年数が古い物件は、木が縮み隙間が大きくなり、虫が侵入しやすいと言われています。
なお木造とは関係ありませんが、ゴミ置き場の近くなどのお部屋も、虫が発生しやすい傾向があります。虫が発生しやすい物件などに関しては、下記記事をご覧ください。
耐火性が低いというイメージもあるが築年数次第
木造の物件は鉄筋に比べると耐火性が低く、火事に弱いという傾向があります。しかし、建築基準法により、厳しい防火基準があります。築年数が浅い物件であれば、一瞬で倒壊するようなことはあまり多くありません。
いずれにせよ、火の扱いには気を付けるようにしましょう。
木造のメリット
もちろん木造物件はデメリットだけではありません。木造のメリットについて見ていきましょう。
賃料が安い
木造は建築費用が安いこともあり、賃料が安く設定されています。これが木造の最大のメリットとも言え、家賃を抑えて物件を探す場合には、自然と木造が候補となることが多いと言えます。
通気性や断熱性が高い
木造は通気性がよくなるというメリットがあります。そのため、夏場は熱がこもらず、冬場は結露が出にくいのです。
デッドスペースが少ない
木造の物件は、他の構造の物件と比べてデッドスペースが少ないです。どうしても鉄筋などの物件の場合、柱と天井の梁のせいで部屋の四隅などにデットスペースが生じやすいのです。家具などを置く場所などにも困ったりすることも多い傾向があります。
木造の場合、そのようなデッドスペースは少ないです。
木造はしっかりと一度目を内見は行おう
ここまで、木造物件のメリットやデメリットについて見てきました。木造物件は「やめとけ」と言われることもあるなど、物件によっては防音性などにデメリットがあることがあります。しかしその代わりに家賃が安い傾向もあるなどメリットもあります。
加えて防音や周りの音に関しては、実際にいってみなければわからなことも多いです。帰り道なども見なければなりませんので、一度内見は行うようにしましょう。