一人暮らしの家探しをしている際に「なんとなく1階は避けよう」と考えている人は多いのではないのでしょうか。たしかにアパートやマンションの1階に住むのは、防犯面などでデメリットがないとは言い切れません。しかし、家賃が安いなど1階にもメリットがあるのもまた事実です。今回は一人暮らしの1階に住むメリット・デメリットについてわかりやすく解説していきます。
1階に住むデメリットを把握しよう
防犯上や眺めの都合などから、前提としてマンションやアパートの1階の物件を避けている人も多いかもしれません。たしかに1階にはいくつかデメリットとなることはあります。しかし、1階であってもそのデメリットが当てはまらない物件もあります。逆をいえば1階の物件の内見を行う際には、これらのデメリットがその物件に当てはまるかどうかを確認するといいでしょう。まずは、一般にマンションのアパートの1階に住むデメリットを見ていきましょう。
プライバシー上の問題があることがある:1階に住むデメリット
1階の物件では、外からの目が気になる物件があります。外から部屋の中が丸見えになってしまう場合などは、昼間でもカーテンを閉めっぱなしにするしかないこともあるでしょう。洗濯物を干すためにベランダに出ると、外を歩いている人と目があってしまうような物件も存在します。
なお、道路より建物が高くなっていたり、窓が死角になるような構造になっていればいるような物件など、必ず当てはまるわけではありません。
自宅ではリラックスできないのは大きなストレスとなりかねません。1階の物件を候補に入れる際には、「外からどう見えるか」を内見の際に検討するようにしましょう。
防犯上の危険性が高まる:1階に住むデメリット
外から泥棒が侵入する場合、1回が最も侵入しやすいと言っても過言ではありません。エントランスがせっかくのオートロックあっても、ベランダから侵入されてしまっては効果が半減してしまいます。これも1回に住むデメリットと言えるでしょう。女性の場合、女性の一人暮らしと外からわからないように、可愛らしいカーテンの使用を避けるなどの工夫をしたほうがいいでしょう。
なお、警視庁のデータによるとどの住宅にしろ「無締り」が空き巣における最大の空き巣の手口となっています。足場になりそうなものがあれば、2階や3階、最上階でも安心できるわけではありません。どの階に住んでいても、防犯意識は常にもつ必要があります。
参照:警視庁「住まいる防犯110番『手口で見る侵入犯罪の脅威』」
洗濯物の盗難にも注意する必要がある。
1階の物件では、ベランダが近く洗濯物が近くにある場合もあります。すぐ特に女性の場合は、下着泥棒などに気を付ける必要があります。ブランド物の洋服や、女性者の洗濯物を外に干さないようにする必要があるでしょう。
上の階数から落下物があることも:1階に住むデメリット
1階の場合、上の階の物件から何らかの落下物があることがあります。洗濯物や、故意でなくともホコリやゴミ、タバコの灰などが落ちてくる可能性があります。近隣住民との対応を含め、これは1つのデメリットと言えるかもしれません。
室外からの音が響きやすい:1階に住むデメリット
道路や線路の近くであればあるほど、外からの音が響きやすいと言えます。これは1階だけでなく物件そのものの欠点となりえますが、1階のほうが音が比較的響きやすいと考えていいでしょう。また、同様に集合住宅としての欠点ですが、上の階の物音などが響き安いこともあります。特に木造の場合、音の響きには注意しなければなりません。
排気ガスやゴミ、虫などが飛来しやすい:1階に住むデメリット
特に車通りが多い道路が前にある物件の場合、廃棄ガスのよって外に洗濯物を干しにくくなったり、窓をあけて換気をすることが難しい場合があります。また、ゴミなどが飛んできてしまうこともあります。
さらに、上の階に比べると虫の侵入リスクが高いです。虫が発生しやすい物件の特徴を把握し、防虫剤などによる対策が必要となるでしょう。
日当たりが悪くなりやすい:1階に住むデメリット
階数が低いほど日当たりが悪い傾向があります。洗濯物や布団を日光でカラッと乾かしたい人には物件は適していないかもしれません。もちろん周辺環境によっては、1階でも日当たりがいい物件はあるほか、方角にもよるため、物件に大きく左右されると考えていいでしょう。
湿気が多くカビが発生しやすい:1階に住むデメリット
1階は地面に近いため、湿気がたまりやすい傾向があります。そのため、上の階に比べてカビになりやすいという欠点があります。なお、一戸建に比べてマンションは機密性が高いことから、こまめに湿気対策を行うようにしましょう。
冬は寒くなりやすい:1階に住むデメリット
1回は床下からの冷気が入りこむため、2階以上の物件に比べ寒くなりやすいという欠点があります。そのため、暖房効率も悪いです。さらに、上記の日光が差し込みにくいということが重なることもあり、「1階は寒い」という声を聞くことは多いです。
1階に住むメリットもたくさんある!
また、ここまでマンションやアパートの1階に住むデメリットを見てきましたが、逆に1階に住むことはメリットもたくさんあります。実際好んで1階の物件を探すかたも多くいらっしゃるのです。ぜひ一度1階に住むメリットも見ていきましょう。
家賃が安い傾向がある:1階に住むメリット
よく挙げられるのが、1階の物件は家賃が同じ条件など安く設定されていることが多いです。実際「1階」というだけで悪い印象をもたれてしまっていることもあるほか、マンションなどでは上の階にいくほど高い価格帯に設定されています。同じ建物、間取りでも1階と2階で価格が違うことも多々あるのです。
さらに、一人暮らしの最初には様々な初期費用もかかります。家賃や費用を抑えることを優先したいという方は、1階にするという選択肢を入れてもいいかもしれません。
外出や帰宅、ゴミ捨てといった出入りが楽!1階に住むメリット
1階はエントランスからの距離が近いというのはメリットとなります。朝の忙しい時間にエレベーターに乗る必要も、疲れて帰宅する際に階段を登る必要もありません。また、朝のあまり時間がない際に、エレベーターを待つ時間が苦痛という声もよく聞くことがあります。買い物などや引越し時の荷物の搬入なども、2回以上よりも1回のほうが楽です。
さらに、自分の部屋の入り口からゴミ捨てまでの距離が近いというのもメリットとなり得ます。
下の階に気を使う必要があまりない:1階に住むメリット
マンションやアパートなどの集合住宅で気をつけなければならないのは、生活音による騒音トラブルです。足音だけでなく、椅子をひく音などは下の階に響きやすいのです。そのようななか、下の階とのトラブルを軽減できるというのは1つのメリットです。
しかし自分が1階に住んでいても、上の階の住民からの音をうけることもあるほか、横の部屋との騒音トラブルはあります。集合住宅で有る限り、周囲との関係性には気をつけなければなりません。
夏は涼しい傾向がある:1階に住むメリット
1階のデメリットとして寒さが伝わりやすいものの、逆に夏は涼しいというメリットがあります。同じ建物の2階以上の物件に比べ、
不測の時代に避難しやすい:1階に住むメリット
地震などの震災の際などにはエレベーター、高層の階に住む人はエレベーターが使用できずに多くの荷物を長い階段を上り下りしなければなりません。絶対とは言えないものの、1981年以降に建てられた物件であれば、地震で倒壊する可能性は低いと言われていますので、震災の際などには1階のほうが避難はしやすいと言えます。
しかし、近年では大雨による洪水や避難も多く発生しています。浸水した際には1階のほうが被害を受けやすいこともあります。
1階だからこその条件がある部屋もある:1階のメリット
また、同じ建物でも、1階の部屋のみ専用の庭があったり、ベランダが広い部屋がある物件もあります。ガーデニングなどを行うことができることもあるほか、物置を設置できることやウッドデッキがある物件など、1階だからこそのメリットがある物件も存在します。
なお、専用の庭があるとは言えど、どこまでできるかというのは物件ごとの管理規約によって異なりますので、しっかりと確認するようにしましょう。
1階はデメリットを把握したうえで内見をするようにしよう!
ここまでマンションやアパートの1回に住むデメリット・メリットをみてきました。1階は確かにデメリットもあり、避けられることも多いものの、家賃面としったメリットもあるため、一度検討してみてもいいかもしれません。
また、物件によっては、1階のデメリットを大きくうける物件も、逆にあまり受けにくい物件もあります。1階の物件を検討する際には、必ず内見をするようにしましょう。